千里国際学園

シリーズ「世界は千里でひとつになる The World Comes Together in Senri」  第19回

SIS Education EXPO 2008〜Authentic opportunities〜 を終えて

入学センター広報 井藤 眞由美

6月15日。梅雨の合間の快晴に恵まれた日曜日、SIS Education EXPO 2008を開催しました。昨年スタートした新しい形の学校公開日で、今年は2年目、2度目を無事終えることができました。

 卒業生や保護者の方、外部の方からこのように言われることがあります。「SIS教育のユニークさは、入学して実際に体験してみないとわからない面がありますね。目玉はこれ!という一つのものに集約されているのではないということもあって、言葉では伝わりにくいのかも。」と。

 そうか、そういう面が特に強い学校なのかもしれない。それならば、「学校説明会」や「体験授業日」に加え、もっとより直接的にSISの教育実践のそのままを見ていただく日を作れないだろうか?できるだけ普段授業をしているそのまま、生徒たちの様子そのままを見ていただいたり、教員が自分の専門分野について直接語ったり、卒業生が振り返ってSIS生活を語ったり、、そんな場面が校内のあちこちで見られるような日があれば、ちょっとお祭り気分を盛り込んで楽しい一日になるのではないか、、、、そんな話からSIS Education EXPOという発想が生まれました。

 名付け親は、この記事にも複数回登場しているキャサリンブラウン(英語科/入学センター)です。次はテーマについて。SISの教育の特徴を伝える言葉を一言で表すものとして真っ先に私の頭に浮かんだ言葉はAuthenticでした。ジーニアス英和辞典によると「本物の、真正の、(事実に基づき)信頼できる、確実な、元のものに忠実な」。OXFORD英英辞典では、“known to be real and genuine and not a copy” 。これこそ、一言で伝わりにくいと言われるSIS教育を集約できる単語であるということで、2007年、2008年の二度のEXPOを『Authentic Opportunities /本物に触れる教育』というテーマで行いました。

 授業やセミナーなどを提供する教員、当日の動きをサポートするスタッフは基本的にボランティア参加として募りました。そして、その教員に誘われて参加する生徒ももちろんボランティア参加です。たくさんの教員の参加表明、そして教員に指名されて160名を超える生徒の参加がありました。(本校の全校生徒数は現在443名です)

 当日開講した授業やセミナー、展示の内容について、ここではすべてはお話できませんので、一部を写真で紹介させていただきます。
写真1:『社会人としても通用するauthenticなリサーチ、プレゼンテーションを行う中学一年生の総合授業<知の探検隊>』
写真2:『本物の素材、施設そしてコンセプトを用いたAuthenticな美術の授業と作品展示』(OISとの合同授業で授業言語は英語)
写真3:『一般生徒(帰国生ではない)の中学3年生の英語クラス。本物として使える英語力を鍛えるため、小説本を教材とし、英語だけで議論する様子』
写真4:『本物の楽器の演奏を学び、本格的なコンサート演奏レベルに育てる音楽授業』(OISとの合同授業で授業言語は英語)
写真5:『コピーではない教材。本校の教員のバックグラウンドがそのまま本物の教材である社会科選択授業<宗教学>のディスカッション』
写真6:『高校生たちが進める、真正で信頼できる<化学実験>』

 Authenticということばにこだわりを持って行った行事ですが、何よりもAuthenticなものとして来校くださった人たちを印象付けたのは参加した生徒たち、卒業生たちの積極的な参加態度と笑顔だったようです。日曜日にボランティア参加で学校に来て、キラキラとした瞳と笑顔でデモンストレーション授業を楽しんで行っている生徒たちを見て、そんな生徒たちが育っているSISは、これからも進化していくであろうことをあらためて確信しました。

 さて、現在2009年、2010年にどのような形で何をテーマにこのEXPOを発展させられるだろうかと検討中です。まだ全く未定ですが、現在アメリカ在住の皆様にも、次の機会にはご縁があって直接見ていただけるならうれしいことと思います。


なお、終了した行事ですが、EXPO 2008の詳細はホームページでご覧いただけます。
www.sennri.ed.jp/expo08

また、この日会場で公開した「SIS 紹介ビデオ−世界は千里で一つになる」も、ご覧いただくことができます。
www.sennri.ed.jp/video/sis

 「INFOE」 2008年7・8月号(第21号)掲載


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